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『末ながく、お幸せに』あさのあつこ
・『バッテリー』以来に読んだ。書き方に刺があるように感じる文章に懐かしさを感じた。
・正直登場人物のほとんどが暗くてつらかったけど、泰樹のお母さんに救われた。泰樹の両親の結婚に乾杯。
・全体的に萌恵と泰樹の掘り下げが足りない気がして残念。

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『貘の耳たぶ』芦沢央
この作者の本は初めて。すごいものを読んでしまった。
・初めての出産を終えた、母になったばかりなのにこんなにもフォローがない産院って…と脚色感は否めなかったけど、それだけ繭子が尋常じゃない精神だったということ(そもそも助産師が出てこない。看護師ばかり。繭子にそう見えてるだけかもだけど、それくらいケアが足りない)
そしてどんなときも、言われた方しか覚えてない。言った方は覚えてない。だから最後まで被害者面なんだよ郁恵は。被害者だけどさ…「残念だったね」
・航太の父とその両親は悪い人ではないのでまたつらかった。父の旭が…[全文を見る]

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『君が夏を走らせる』瀬尾まいこ
・大好きな瀬尾さん!2歳前の子どもが出てくる話だったのであらと思ったら、出産されてたんですね。育児あるあるがたくさん書かれていました。
・大田くんなんか見覚えある…駅伝、あれだ!そうですあの小説のスピンオフ?だったのね。絵本そんなに繰り返し読めるのすごいです。料理も美味しそうだし。
・全然きらいじゃないけど、あの小説が良かっただけに何か物足りなさを感じてしまった。あっという間に読めちゃったし…まぁ鈴香の「ぶんぶー」が多かったからしょうがないけど。

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『うかんむりのこども』吉田篤弘
その装丁の美しさは言いようがなく、リクエスト棚に並んでいたのを思わず手に取ってしまいました。気になるタイトル、ああそうかと自分で腑に落としたとき少なからず「どうだ!」という気持ちになったのに、終盤でひっくり返されたのも本当に小気味良い。
大変おもしろかったです!そして装丁やデザインも著者が手掛けたと知り、文章との一体感はこれかと感動しました。

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『みかづき』森絵都
・たまらん!!!
・素晴らしかったの一言に尽きます。この人はどうしてこうもかっこいいのか。吾郎に始まったと思ったら三姉妹に千明、頼子、そして一郎。登場人物の濃いことよ。一郎の友達の増野なんか数ページだけしか出てこないのに、なんと良い奴なのか。「子どもと老人が陽気に笑っていない国に未来はねえよな」
・蕗子は言うまでもなく、蘭…!修平いい男過ぎるよ、パズルのピースがはまってくってこんな感じなのかな。痛快!
・長編だったけど読ませる文体はさすがとしか言いようがない。くまのプー。
・全力でおすすめしたいです。読んで良かった。

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『出会いなおし』森絵都
・絵都さん、大好きだー!!一生ついていきます。こんなに切り口が多角的で、最後にふふってなる小説ってないと思う。絵都さんの短編集、面白み溢れてる!
・ママにあいたい。
・心に響く言葉が多くて、ほんとに、また泣かされたよ。「テールライト」ヒガシの彼女の願いが叶いますように。

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『コンビニ人間』村田沙耶香
・芥川賞と直木賞の違いがなんとなくわかってきました。この作品は直木賞ではないなと、知ったかぶったようですが、肌で感じました。第155回芥川賞受賞作。
・気持ちが悪い、というのが率直な感想です。地元の友達の旦那らは何なの。でも白羽さんはただのろくでなしだと思う。それが良かったのかな?わからないけど、恵子がコンビニで働くに至ったのにはちゃんと理由があったんだなと思える結末は良かったです。
・義妹があんまりにも正しい人でびっくりした。あれだけはっきりしてれば小気味良いとも思った。妹は気の毒に想った。
・コンビニの人たちの変わりようとか、ぐいぐい来た。私にはとっつきにくそうだったけど、おもしろかったです。

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『明日の食卓』椰月美智子
・のっけから恐怖でぞわっとして、なんで私これリクエストしたんだっけ?と一度本を閉じました。『12歳』の著者だとしか認識がなかった、この方の著作を読むのはこれが初めて。
・なんていうか…こういうのを、小説で読むんだ…留美子の家庭の荒れる描写がいたたまれず。こりゃ留美子だろと踏んだらまさかの第三者登場で、こういうオチ!?と釈然としないのでした。そんなにこの日本にはイシバシユウくんが存在するんでしょうか。
・菜々、怪しいと思ってたんだよね。あすみも何でもかんでも話すんじゃないよと思ってたら案の定。そんなの菜々がセン…[全文を見る]

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『海の見える理髪店』荻原浩
・直木賞受賞作。私、こういう話の流れ好きです。理髪店、つむじ、頭の後ろの縫い傷。ああ、ああ。
・短編集でした。その場合、収録する順番も趣向を凝らしているんだろうなと改めて気づきました。「空は今日もスカイ」からの後半3作は、そういう部分にも切り込んでくるんだと…一気に読んでしまった。
・「成人式」やめてよ、やめてよ。ふと頭をよぎることがある。でもそんなことはないと思い直す。そうして生活しているのに。この夫婦の思い切った行動には面食らったけど、それでいい。

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『王さまのアイスクリーム』フランセス・ステリット/ぶん

・この表紙…!小学生のとき読んだのを一気に思い出しました。これは新装版だそうです。でも中身も変わってないように思えました。次々に記憶が甦って、しあわせな気持ちでいっぱいに。
・子どもの頃から食いしん坊な私は、王さまのアイスクリームが美味しそうでたまらなかった。やっぱり美味しそう!
・これ外国文学だったのね…でも絵は日本の土方重巳さんという方。すっきりした線でキャラクターの特徴がよく表れていて、文章にすごく合ってる。

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『ジェインのもうふ』アーサー=ミラー作

・ハイクで知った幼年童話。絵が素晴らしく美しい。ジェインが少しずつ大きくなるのがよくわかる。
・きっと訳者がとても良い仕事をしたんだろうな。私は日本語で書かれていない作品は、翻訳されたものを読むので、読みやすくて良かったです。
・ジェインの両親が理解があって素敵…
・毛布と言えばライナスを思い浮かべるのは私だけでしょうか。

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『和菓子のアン』猪狩そよ子
好きすぎてついにマンガにまで手を出してしまったーーー!!!

・原作ファンは得てして口を出したくなるものというのをよく理解していて、原作をとても大切にしているとひしひし感じました。繊細な絵柄が和菓子の雰囲気にとても似合っていて、「ああきっとこんなかんじ!」と頷いてしまう場面は多々ありました。
・でも立花さんの前髪長すぎやしないか…←口を出したくなる原作ファン。
・師匠のビジュアルはあっぱれでしたよ!!
・「なにが“あなたは誰かの幸福”なんだろう。“あなたは見るからに大福”の間違いじゃないだろうか」キターーー!!!
たまらん!立花ーー!!スフレ屋店員もまさにそんなかんじ!

原作者の他の小説の紹介もあって、それがまた優しさを感じてとても良かったです。作者はとってもいい人だと思う。

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『朝が来る』辻村深月

・ママ友トラブル!?怖いー(*ToT)と思いきや、話は予想外の展開へ。
・特別養子縁組を希望する夫婦=長年不妊治療を終えた夫婦というていで話が進められてたのに若干の違和感があったけど、そういうものなのだろうか。
・実母かわいそすぎる…ここまで苦しめなくても…前半の不妊治療の辛さが霞んでしまうほどの気の毒さに、私も怖くなりました。

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『流』東山彰良

ずっと「ながれ」だと思っとった…第153回!直木賞受賞作品←これだけでリクエストしてしまい、ページをめくって登場人物の名前に苦手意識が芽生えずにはいられなかった。こりゃ読まずに返却かなと思ったけど、プロローグで私の心は鷲掴みにされたのでした。こんな書き方が出来る人なら、きっとおもしろいに違いない!果たして2日で読破しました。
いつもながら読解力は乏しいので、テーマや背景に馴染みがないのも手伝って、この小説は特に「理解できた!」なんて言えないんだけど、ああこういう世界もあるのかと、静かに腑に落ちていきました。
「神様はきれい好きに違いないけれど、汚れた街を水拭きした雑巾を、わたしたちの頭の上で絞っているのだった」とか、表現がとても面白かった。

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『産む、産まない、産めない』甘糟りり子
お慕いしているハイカーさんが読まれたとあったので、借りてきました。
「産む、産まない」だけではない、「産めない」にはたくさんの意味が理由がある。私はこの言葉には多分人一倍敏感だから、求めていたものに出会えた気持ちになりました。
苦労してきた重美さんに、これ以上辛い目に遭わせないで!と思ったけど、桜子…ありがとう。最後にちょっとだけ救われました。羊水検査はどうかと思ったけどね。このくだりは必要だったのか。この検査ではわからない障害もあるよ…って、よけいなお世話ですが…
第7話が良かったから、そう思…[全文を見る]

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『子の無い人生』酒井順子
このタイトル!思わず手に取ってしまった。
なんとなく触れがたいテーマを取り上げるなんて感心。
「はじめに」の「二人以上の子を持って初めて、結婚は完成したと見なされるらしいのです」という一文にはガツンときた。やっぱりそうなんだよね。
この「やっぱりそうなんだ」がいくつもあって、もちろん腑に落ちないところもあったけど、すいすい読めました。

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『火花』又吉直樹
又吉さんはエッセイを読んだことがあるから、言葉の使い方が丁寧というか、描写が美しいのはわかっていて、この小説でもそうだった。
私が普段、わかっているからと敢えてアウトプットしないことを、真っ正面から書いている。実はそれはとても表現しづらくて、わかってもらえるように書くのは大変に難しい。だから、文章を読むと、何かを確認するみたいで良かった。
芥川賞を受賞した作品を読むのは、これが初めてじゃないかしら。難しそうな印象だったけど、そこまでじゃなかったかな。易しくはないけど。

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『キッチン・ブルー』遠藤彩見
給食のお兄さん繋がりで、同じ作者の短編集。ほんと、給食のお兄さんでも痛感したけど、料理することと食べることは本当に、当たり前すぎてできて当然になってる。全然当たり前じゃないのに。料理下手な私には、2話目はキツかったなぁ~。
お腹がぽっこり出た50代のバーのマスター。この人物を主軸に、もう一冊出てもいいんじゃないかなと思いました。ちょいちょい出て来すぎだもん!第2の主人公?こういうの他の小説でも見かけた気がする。そういう風潮なのかしら。

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『給食のおにいさん』遠藤彩見

この作者は初めて。このところよくある、情景を思い描きにくいのは、私の読解力が足らないからなんだと確信しました(-""-;)テーマはわかりやすいのに、読みにくいのは作者の書き方が独特というだけではないんですよね。
ともあれ、これは面白いです!給食食べたくなるー!でもただそれだけじゃなくて、いろんな問題も描かれてて、陽のエピソードなんかほろりと来ました。
毛利はどうにもいけすかないけど、それにもちゃんとわけがあったし、毎日当たり前に食べられるのがどんなにありがたいか改めて気づかされたし。
佐々目の「お前ら、口を開けて待ってろ」なんて決め台詞、にくい!名言というか、心に響く言葉がちょこちょこ出てきて、たまらなかった。「人生に起きることどんなことでも料理してやる。必ず美味に変えてやる」とか、もう!ぜひドラマ化してほしい!

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『トリツカレ男』いしいしんじ

薄い!前回読んでいた苦戦した本と対照的に、すぐ読み終わってしまったけど、それはぐいぐい引き込まれてしまったから。
この著者の本は初めてだったので、独特の言い回しが面白かった。ハツカネズミ、小気味良い。いや、誰より小気味良いのはジュゼッペなんだよな。おーいジュゼッペ、トリツカレ男!
こんなにも本気でとりつかれるなんて、見たことないよ。
私にこの本を勧めてくれた方が言っていたように、さわやかな本でした。本気だから訪れた、完璧な春。