五郎「そういえば、紀伊半島で500㌔超えのマグロがとれたらしいぞ」
二郎「今度はマグロで一攫千金だ」
お話しするにはログインしてください。
連続はてな小説のことを語る
連続はてな小説のことを語る
…あ~めんどくせ~
「ちょっと、ここ持っててもらえます?」
笑顔で五郎は隣の席のガタイのいい兄ちゃんに話しかける
「お、おう」
一瞬きょとんとした顔を向けた兄ちゃんだったが、かなりアルコールがまわっていたのか
さして疑うこともなく二郎の体を羽交い絞めにした
そして五郎は、カウンターからとってきた黒霧島の瓶を二郎の口の中に突っ込んだ
連続はてな小説のことを語る
「そういや、俺鶏ジローってはじめてやわ」
そんなことを考えながら店内を見回すと
これでもかと机に料理を頼んだ二郎と目が合った
連続はてな小説のことを語る
ぴんぽんぱんぽ~ん
「本日は“何処へ着くのかわからないドキドキロープウェイ”にご乗車いただき誠にありがとうございます」
「右手をご覧くださいませ、あちらが六甲の美味しい水の流れる滝でございます」
「左手をご覧くださいませ、あちらが…」
連続はてな小説のことを語る
「にゃお~ん」
その一声で二郎は我に返った
そこには猫達も五郎丸の姿さえなくなっていた
そう、すでに猫の日は終わっていたのだ
「来年こそはお前の肉球を奪ってやるからな、待っていろよ…」
声は二郎の頭に直接響いてきた
連続はてな小説のことを語る
「22日といえば、もう明日ではにゃいか!」
ふと、二郎は違和感を覚えた
「にゃんだ?にゃんかおかしいにゃ?」
気付くと二郎の手に肉球らしきものが現れ始めていた
連続はてな小説のことを語る
……俺は…どう……なった…
気が付くとそこは薄暗い海の底だった
その時二郎の頭に一つの言葉が浮かんだ
“進め!”
「そうだ、俺は進まなければいけない!」
いつのまにか二郎は何千何万のタカアシガニに囲まれていた
連続はてな小説のことを語る
ながきにわたるハレー彗星の旅の間、二郎は宇宙空間でも栽培できるトウモロコシを発見していた
「このトウモロコシから燃料を作れば、またマグロ漁が再開できる」
しかし、二郎の脳裏には一つの不安があった
「イカ大王…」
連続はてな小説のことを語る
「二郎さん……二郎さん……」
霧の中から呼ぶ声がする
あたりを見回すと一人の女が湯気の立つお椀を手に立っていた
「さあ、お疲れでしょう、これをお食べになって…」
手渡されたそれを見ると美味しそうななめこ汁だった
連続はてな小説のことを語る
日生港から小豆島行きのフェリーに乗り込む三郎
しかし、小豆島で三郎を迎えてくれたのはオリーブオイルではなく醤油の香ばしい香りだった
たたずむ三郎に耳にどこからか声が聞こえてくる
「兄さん、醤油ソフトクリームはもう試したかい?」