TUFS Cinema:チベット映画特集(@東京外大府中キャンパス)
2本目
『老狗OLD DOG』。ネタバレだけど、最後の長回しでお父さんが自殺してしまうのでは、とハラハラした。13年の犬との時間を自ら閉ざさざるをえないほど追い詰められているのが、長閑な風景と対称的でつらいものがある。
http://tibetanliterature.blogspot.jp/2013/10/blog-post_8038.html?m=1
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TUFS Cinema:チベット映画特集(@東京外大府中キャンパス)
2本目
『老狗OLD DOG』。ネタバレだけど、最後の長回しでお父さんが自殺してしまうのでは、とハラハラした。13年の犬との時間を自ら閉ざさざるをえないほど追い詰められているのが、長閑な風景と対称的でつらいものがある。
http://tibetanliterature.blogspot.jp/2013/10/blog-post_8038.html?m=1
TUFS Cinema:チベット映画特集(@東京外大府中キャンパス)
アクセス悪い場所での昼12時開場というのは、ふだんその時間にようやく起床する自分にはつらいのですが、がんばって行ってみた。
1本目の『ティメー・クンデンを探して』は、えーと、早起きしたせいか、ほとんど寝てしまいました。チベット版「幸福の王子」の出演者を探すロードムービーなんですが、映画に起承転結あるストーリーを求める方なので、ロードムービーが苦手で。
ただ、時々目覚めた時の画面、画角が秀逸でした。がらんとしたカラオケパブでの倦怠感漂う宴席が正面からしばらく映り続けるシーンは…[全文を見る]
実写攻殻2D。1回目のIMAX観賞でも思ったが、少佐が「踊らされる」シーンと、武装警官が民間人を襲う場面はどうしても中国でのチベット人やウイグル人、法輪功の件を思い出さずにいられない。映画では脳が窃取されるが、現実には臓器が密売されたり、身体全てがプラスティネーションされている。
『世界でいちばん美しい村』@東劇
仕事の日より早く起きて東銀座の東劇へ。今日はネパール大地震の震源地にもっとも近いラプラック村の被災後の再生を描く映画『世界でいちばん美しい村』の午後1時の回のあとに石川梵監督と関野吉晴さんのトークショーがあるのだ。
映画はとても引き込まれた。どれくらい引き込まれたかというと、終盤、村から見えるヒマラヤの向こうから朝日が昇るシーンで「わあー、映画みたい」と思い、「いや、映画だし!」と自己ツッコミ入れてしまったほど。
このネパール山間部の村は、チベット仏教伝来前からのボン教・チベット仏教・そしてヒン…[全文を見る]
ユーリ・ノルシュテイン監督特集上映
「アニメーションの神様、その美しき世界」
イメージフォーラムで明日までなので、今日、早起きして見てきた。昔見た「霧の中のハリネズミ」「話の話」を美化していてがっかりしたらどうしよう、と思っていたら、前夜なかなか眠れなかったのだが、実際、ふたたひスクリーンで見ると、デジタルリマスターされる前もこの美しさだったと思うけど? という感じ。
しかし、初めて見る作品も合わせてノルシュテイン一気に6本というのは無茶かもしれない。美の洪水で脳の神経が持たず、眠くなってしまうのだ。その意味では見たことのある作品が後半にあるのは、よかったのか悪かったのか……。
今回、いちばん戦慄したのはロシア・イコンのフレスコ画をアニメ化した「ケルジェネツの戦い」。たぶんこの作品でだいぶ圧倒的な美で以って神経回路を焼かれたと思う。映画館のスクリーンで見られてよかった。
ルキノ・ヴィスコンティ『家族の肖像』
同じヴィスコンティの『ベニスに死す』と、ルネ・クレマンの『太陽がいっぱい』を思わせる。どんな美女や美少女をキャスティングしても、やっぱりヘルムート・バーガーがヴィスコンティにとっての主役で女神だというのが、大画面&デジタルリマスターされた美しい映像からばりばり伝わる。
娘役がデビュー当時のエリカ様を彷彿とさせたり(いや、逆なんだけど)、侯爵夫人に魔夜峰央『ラシャーヌ』の、カイヌンの眼で美少年をコレクションしている夫人の原型を見たり、そもそもヘルムート・バーガーが魔夜峰央作品に出てくる一筋縄ではいかない美青年を思わせる(いやだから逆なんだけどね)。
衣装や美術が素晴らしく行き届いているのも、デジタルリマスターされてさらによくわかるようになった。岩波ホールでの上映はそろそろ終わりかもしれないので、機会を逃している方はぜひ!
『デヴィッド・ボウイ・イズ』
2013年制作なので、みんなデヴィッド・ボウイの生きている時空で発言しているのが寂しい。それにしても16歳でも2001年でも美しいデヴィッド・ボウイという生き物っていうのは、あれはなんなんでしょうか。
『天使にショパンの歌声を』
日本版タイトルがこっぱずかしいので、注目してなかったのですが、1960年代のカナダにおける学校教育の政教分離がモチーフと知って見ることに。
日本版タイトルからは予想できないほど、骨太でシビアな内容。寄宿制のカトリックの女子校が舞台ですが、ロリータ趣味ではない撮り方で、ぼんやりした男子は気づかないかもしれない、あの年代の女子の醒めた感じやいじわるなところ、強情なところや正義感が描かれています。教師としてのシスターの厳しさや優しさも懐かしい。
そこはまあ、メインテーマではない(と思う)のですが、ピアノ演奏の…[全文を見る]
そういえば映画『MERU/メルー』パンフレットで、コンラッドさんは首まわりに赤い紐。チベット仏教に親和性を感じているのか、それともリチャード・ギアみたいにチベット仏教徒なのか。ちょっと気になる。そしてパンフレットは山に取り憑かれたひとたちのクレイジーなコメントや寄稿で楽しめた♪
『MERU/メルー』
山の楽しさと厳しさに少しでも触れたことのあるひとは、変なアドレナリンが出まくること請け合い。登山家自身が撮っているドキュメンタリーなのだが、どうやって撮ったのかわからない凄いショットが頻出する。ただでさえほぼ垂直の壁を登っていてスリリングなのに。
しかし、見た目の凄さよりも、登山家たちの関係が凄い。信じることが、「何があったかわからない」奇跡を引き起こしたのかもしれないとさえ思う。
また、チームリーダーがオンマニペメフムを唱えたり、テントにタルチョが取り付けてあったり、自宅にマニ車があったりするのも、チベット支援者としてはうれしい。
『レッドタートル』
高畑監督が入れ込んでいる、という話から、単なる癒し系映画ではないんだろうなと思っていたけど、思っていた以上に身もふたもなく、容赦ない映画でした。物語の骨子はポリネシア系のよくある神話なのだけど、サブタイトルが「ある男の物語」ではないところが、みどころ。
見終わってから夫の人と話していて謎だったのは、
・最後に島の外に出る「男」はどこに向かうのか
→夫の人:タートルの世界に戻る
→わたし:いやそれなら荷物なしで身一つで行くのだろうし、あの「道具」に触発されないのでは
・なぜタートルは「男」に寄り添うことにしたの…[全文を見る]
『君の名は。』見てきました。以下、思った順に。
・劇場前に来たら、炎天下、チケット売り場に長蛇の列で、ネット予約しといてよかったとおもった。
・さすが渋谷、始まってからも着席続々(´・_・`)
・SFの手法としては馴染みのある描写で中年でも大丈夫。でも流行歌に興味ない身には、挿入歌が多いのがちょっとつらい
・同様に、民俗学的な「名前」の重要性を再認識
・ネットで「ある意味、『シン・ゴジラ』と同じものを描いている」と読んだのは本当。でも、震災経験者にとっては『シン・ゴジラ』よりボディブロー的につらくなりそう。「冷温停止」もしてないし
・◯◯が分…[全文を見る]
映画『ラサへの歩き方』、ようやく見た。非日常のはずの巡礼の中の日常的な事件と、素晴らしい景色の両方を一度に咀嚼するのはなかなか難しい。そしてこの映画の景色は、映画館サイズじゃないと意味がないスケールなのだ。
最初はポスターに使われている女の子が主人公なのかと思ったけど、だいたいみんなそれぞれにエピソードがあり、特にニヤニヤしたのは理容室でかわい子ちゃんに向き合っていられなくて、回転椅子でくるくるしちゃう男子18歳! 甘酸っぺえ!
シン・ゴジラ、映像体験として予告編は序の口だったなー。CGや合成映像映画で予告編からの想像を超えるものって、初めて見たかもしれない。最初に上陸した際のゴジラの造形はよかったけど、ちょっと皮膚感がチャチだった以外は大満足!
俳優も自衛隊も視覚に対して物量作戦なんだけど、それも無駄に豪華なのではなく必然だし、馴染みのある場所もない場所も、景気よく壊されていく場面はカタルシスがきっちり得られる。職人の作品だなあ。途中からストーリーと関係なく、その職人としてのきっちり具合に感涙していました。
あと、あんまりツイッターとかで「エヴァじゃん…[全文を見る]
『マノン』
オーレリ・デュポンのオペラ座引退公演「マノン」記録映像。映画館の吉祥寺ヲデオンは昭和というか、ゲーム『クーロンズゲート』な感じでなかなか和めます。瓶コーラの自動販売機に、古びた、でも現役のポップコーンの自動販売機などなど。一階のパチンコ屋さんで儲けているのか、お手洗いや座席はリニューアルされていて綺麗です。
映画はデュポンが自身のマノンの踊り方の演出意図などを話すインタビューなども挟み、たいへん充実した内容でした。最後のカーテンコールで舞台に降る銀紙の星を、彼女がフッと一つつかまえて、裏を舌でぺろっと舐めて胸に貼り付けるところがお茶目でかわいい。
『同級生』
中村明日美子先生原作のBLアニメ。劇場公開時に見られずDVD買ったんだけど、これ、大画面で知らない人と同じ空間で見るのは気恥ずかし過ぎるかも。一人でおうちで見てても悶絶しそうになったし。
早期予約特典とかの原作者描き下ろしマンガもついてお得。
『山のトムさん』
特典映像のひとつ目がすごい。ベンガルともたいまさこが、互いの青春時代を答え合わせのように付き合わせるのだが、小劇場が熱気のあった時代が生き生きと語られる。
ベンガルの芸名の由来、もたいまさこがまるで菅井きんのように、30年前から変わらない&現在の肌の綺麗さにベンガルが驚嘆するところも拾い物。
本編は石井桃子原作とか考えないで見た方が楽しめる佳品です。日本版『かもめ食堂』といった趣き。
『ガルム・ウォーズ』見終わった。
うーん、
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映像は美しいんですが、
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音楽もいい仕事してるんですが、
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声優さんもきちんと以上にお仕事されてるんですが、
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、
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映像作家としてはおいといて、映画作家としては劣化してないか? 脚本段階での「神」ネタがその扱いとともに粗雑過ぎ。厨2の「ぼくのかんがえた新世界の神」感がきつかったなー。
ドルイド=ケルトにはユダヤ教はキリスト教になってから伝わったので、妬む神という扱いはどうかと思うし、それならケルトの神というか信仰対象が何で、どう消えたのかをリサーチ力と想像力を持って入れ込んでほ…[全文を見る]
『最高の花婿』を恵比寿ガーデンシネマでようやく。笑いをこらえるのが大変だった!
娘にはカトリックのフランス白人と結してほしかったフランス白人でカトリックの保守派夫妻の他宗教多人種こき下ろしに、ユダヤ、イスラム、中国人の婿の宗教ジョークに人種差別ジョーク、その滑りっぷりが抱腹絶倒。
カトリックにしても、あーわかるわかる、この内輪〜な雰囲気、いるいる、こういう悪い意味で世間離れしたとこある神父、と、くすぐりポイントだらけ。
なのに、映画館の他のお客さん、ざわっとはするけどくすりとも笑わない。ひとり笑いで肩震わせて見てました。末娘が二人の父にエスコートされて教会に入場するところはちょっとだけ涙が出たけど。
この映画をこの嘘臭いお城レストランの隣で見るのはなかなか自虐的な気分でした。