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@kodakana_ship10
歴史小説のことを語る

アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第二十六話「与えられた首級」を公開しました。

難斗米は重い首桶を携えて姫氏王に任務を復命します。その心情を気遣う張政に、難斗米は奴王の最期を話します。かつて繁栄を誇った盟主の末裔は如何にして散ったのでしょうか。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第二十五話「恩と命」を公開しました。

姫氏王は難斗米に逃げた奴王を追わせる一方で、奴王がいずれ自分の墓に埋納するつもりで集めていた銅鏡を破壊させます。

墓に多量の鏡を副葬することは、日本列島でも特定の時期と地域にみられる流行で、世界的にも珍しいようです。鏡にどんな意味があったかは、語る史料を欠いており推測するしかありません。今日の学者はあれこれと論じて理由付けをしたがるものですが、当時の人には必ずしも明確な目的意識はなかったかもしれません。流行の中にいるとどうでも必要としか思えなくても、過ぎてしまえば何の意味があったのか分からなくなるという例に、銅鏡や銅鐸、巨大古墳なども入るのでしょうか。

さて難しい役目を負わされた難斗米は……。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中の『三国志外伝 張政と姫氏王』第二十四話「丘の上の陣」を公開しました。

姫氏王は不弥国にとどまって、難斗米が奴王に金印の引き渡しを要求するのを待ちます。張政にとっては一時の休息、この暇を有効に使おうと、投馬国で待つ勅使一行から、縫製職人の王碧を呼び寄せますが、女王はこの間にも練兵に余念がありません。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第二十三話「鹿卜の法」を公開しました。

奴王の助命を請う嘆願に応じて、姫氏王は事の是非を鹿卜ろくぼくで占うように命じます。

亀の甲羅や動物の骨を灼いて入るヒビによって占う方法は、中国で殷王朝に行われたものが有名ですが、春秋時代頃にもある程度は行われていたらしく、水稲工作文化とともに日本列島の弥生文化に入った可能性が考えられます。

今般の践祚大嘗祭に向けて「斎田点定の儀」で亀卜が行われたことが報じられましたが、目の読み方がきちんと伝えられているのかいないのか……。

目をどう読んだら何がわかるのか、読み方がいつまで伝えられていたのか、今でも誰か知っているのか、そもそも初めから方法があったのかどうか……、そんなことは内実としては問題にならないのかもしれません。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第二十二話「伝世の太刀」を公開しました。

張政を引見した姫氏王は、金印の引き換えという要請を利用して、老奴王の排除へ動き出します。女王の決断の速さに翻弄される張政、そして奴王のもとへとさしむけられた難斗米の運命は……。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第二十一話「王者の眼神」を公開しました。

先行して邪馬臺国に入った張政と禿骨医師は、ついに姫氏王の接見を受けます。三十有余の倭人諸国を統べるという女王は、一体どんな眼神まなざしで張政を視るのでしょうか。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第二十話「果下馬の鼻咆え」を公開しました。

休養のため投馬国に足を止める一行。そこへ姫氏王からの医師の招請を受けて、張政は禿骨先生とともに先行して邪馬臺国へ向かいます。

川舟を人や牛馬が引いて旅客や荷物を運ぶ方法は、近世まで実際に行われていました。川は動力機関なき時代のハイウェイ。小雷もがんばります。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第十八話「老いたる奴王」を公開しました。

伊都国にたどりついた張政が見たのは、かつて漢の光武帝から爵位を授かった、倭の奴国王の末裔でした。邪馬臺国との盟主権争いに敗れた現在の境遇はいかに。

アルファポリス歴史・時代小説大賞‥投票をした人にも抽選で一万円が当たるらしいですよ。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中『三国志外伝 張政と姫氏王』第十六話「馬の睾丸を抜く男」を公開しました。

新たな使命を帯びて、大海を渡るため韓の狗邪国まで来た張政、当地の市場で馬を買います。小型の果下馬とはいえ、去勢されていない若い牡、手術を勧められます。さて睾丸の行方はいずこ。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中の『三国志外伝 張政と姫氏王』は第二章「東夷の巻」が始まります。


帯方郡に還った張政と梯儁に、〔親魏倭王〕の金印と冊書を姫氏王に授けるため、邪馬臺国へ渡る任務が課せられます。またの旅へ出るまでの束の間の休息。正使に任命された梯儁は、重い荷を肩に載せる前の一時をささやかに楽しみます。

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アルファポリス歴史・時代小説大賞に参加中!『三国志外伝 張政と姫氏王』第十四話「夕照の銅駝街」を公開しました。

京師での使命を終えた張政たちは、帰り支度のかたわら、洛陽の街並みを目に収めておこうと、大通りへ繰り出します。憧れの大都会は、果たしてうつつか幻か。郡に帰れば次は邪馬臺国へ使いする任務が待っています。

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アルファポリス版『三国志外伝 張政と姫氏王』第十二話、第十三話を公開しました。

景初三年元日に明帝は崩御し、倭人たちが謁見を賜ったのは八歳の幼い皇帝です。在位は約十六年、成長に合わせて天子の立派な衣装を何度も作り直したとすると、大変なことだったろうと想像します。なお通常の皇位継承に伴う改元は、翌年正月に実施するのが通例でした。

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アルファポリス版『三国志外伝 張政と姫氏王』第十一話「冬の影の囁き」を公開しました。

漢末以来、中国の在来市民の人口は、飢饉や戦災、亡命などのために激減し、国家の必要とする兵力や労役は、流入する遊牧民が下支えをしています。人々の行き交う市場では、朗らかで恐れ知らずの新参帰化人と、活力を失った旧漢人の感情も交錯します

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アルファポリス版『三国志外伝 張政と姫氏王』第九話、第十話を公開しました。洛陽の市場で「胡飯」を食べよう。

大陸では古くから遊牧民が文明の運び屋としての役割を担っていました。魏晋南北朝時代に遊牧系勢力の強い影響を受けた中国には、西アジアやインドに起源を持つらしい新しい食文化が現れます。「胡飯」というのは、食べ方としては今の春巻きに通じるものですが、生地は小麦粉を伸ばしたクレープ状のもので、あるいはロシア料理のブリヌィと系統的につながるものかもしれません。

この辺りは三世紀よりもう少しあとの北魏の時のレシピに基づいていますが、魏晋の頃にはすでに入り始めていたでしょう。

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アルファポリス版『張政と姫氏王』、第七話・第八話を公開しました。倭人を率いた張政たちはいよいよ大都会・洛陽に入ります。

この時代の都市は、大都会といっても目抜き通りに店舗が商品の魅力を競っているのではなく、立地のいい所には官庁や邸宅が軒を連ねていて、現代の感覚で見れば意外と地味だったようです。江戸の武家屋敷や藩邸が集まっている辺りを想像すると雰囲気は近そうですね。

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アルファポリス版『三国志外伝 張政と姫氏王』、第五話、第六話を公開しました。

第六話では「へい」が登場します。日本では「もち」に当てている漢字ですが、本来は小麦粉を練って作る食品を指します。

中国における穀物の粉食は、有名な張騫ちょうけんの西域探検(紀元前二世紀)以後に広まったようです。煮餅しょへいというのは今のラーメンの祖先ですけれども、長い切り麺はもっと後世の発明で、この頃は白玉とか水団に似た形状だったろうと思われます。つゆは塩か味噌の類で、油をふんだんに使う調理法もまだ無く、むしろ日本の汁物に近いあっさり系の味を想像したら遠くなかろうと思われます。

当時のファストフードはこのあと第十話にも登場します。

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アルファポリスにて『三国志外伝 張政と姫氏王』の連載を開始しました。三世紀の福岡・ソウル・洛陽の旅にみなさんをお連れします。

この作品は以前カクヨムに掲載したものですが、アルファポリスの歴史・時代小説大賞に応募しないかというお誘いがあったので、今回ルビの整理や表現の手直しをして新たに投稿しています。

現在第四話まで公開中です。全四十話

表紙画像は Pixabay License で公開されている『金黄海 日落』の写真を利用させていただきました。