〈加納新太・君の名は。Another Side Earthbound〉
・映画本編が瀧君視点だったので、三葉と周辺の人々の思いを描く。知りたいと思っていた都市と地方の葛藤に切り込んでくれる。
・東京に出たいという三葉と早耶香を見た克彦。実家の土建屋の跡継ぎが自分に決まっていることが、従業員にとって将来の保障になるために同調できない。ここで踏ん張ると誓うテッシーは偉い!
・町長を務める三葉の父俊樹。元は民俗学者なので神主になる抵抗はなかったが、早くに妻の二葉を亡くしたことで宮水家を離れ政治の道へ。疎んじた信仰だったが、三葉が彗星の危険を知らせる本編へとつながる。
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最近読んだ本のことを語る
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ジル・ドゥルーズ 批評と臨床
ウェンディ・ムーア 解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
尾原和啓 ザ・プラットフォーム: IT企業はなぜ世界を変えるのか?
見て試してわかる機械学習アルゴリズムの仕組み 機械学習図鑑
劉慈欣 三体
藤井保文・尾原和啓 アフターデジタル
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『三体』劉 慈欣
11次元まで持ち出されてすがすがしいまでの「なるほどわからん」なのに読み切らせる面白さ。これが3部作の第1作で、第2部、第3部と順番にボリュームアップするらしい。続きを読むかどうか、日本語訳が出るまでの間、考えさせていただくわ。
それにしてもイナゴはイナゴでいいのか。バッタと訳さなくていいのか。
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上野英信の息子さんの上野朱さんの随筆「蕨の家」を途中まで。知人は本人とはないけど、奥様とは話したことがあるらしく「奥さんはいい人だったよ」と。「は」と。
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『とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話』 佐倉色、飛鳥新社
すさまじかった。身近にいる仕事が超絶できない同僚からかけられた迷惑や無礼をありありと思い出してしまったり。しかし、きっとこのおかしな編集者と編集長は変わりもなく仕事してるんだろうなあ。
なお、ずっと出版関係の仕事をしているけれど、こういう無能としか思えない編集者や社員っていうのはクリエイティブ系じゃなくてもわりといます。残念ですが。今いる会社で試用期間終わったあたりで能力が足りなくて辞めて行った方がいるのですが、その方のうちに来る前の仕事と、うちを辞めたあとの仕事はマンガ編集者だったり。
なんでそうなのか?を考えると、編集者が感性75%:事務能力15%:国語能力:10%でOKと思われてるからじゃないかと思うのですよね。むしろ、事務能力50%:国語能力30%:感性20%くらいじゃないといけないのでは、と他山の石として思うのですが。
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昨夜、『とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話』を一気読みして弊社のアマチュア新人(もう新人じゃないけど)の無能さをありありと思い出したせいか、今日の夢は変な夢だった。
二度目の夢の中でごはんの用意をしている。かなり大きな白くてラグビーボールを半割りにしたようなお皿に、大中小のオムライス、食パン一枚の上にドミグラスソースのハンバーグ、もう一枚の上にスクランブルエッグと(まだ玉子食べるのか!)南米でよく食べられる塩味の豆の煮物。
そして一回、目覚ましでうっすら起きて、三度寝へ。すると、なぜか豆の煮物ののった食パン一枚しかお皿…[全文を見る]
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『目黒考二の何もない日々』
213/289ページで、椎名誠が目黒考二の生活が「そんな人生」だと2013年まで知らなかったことにびっくり。しかしシーナ&メグロの仲でさえこうなのだ。ひとを知る、というのは難しい。
201-202ページに書名の誤字。『リンネとその使徒たち』の使徒が3回の登場とも「使途」。妄想族なので「リンネ(略)の使途」の文字列に、付箋を丹念に資料に貼るリンネの姿を幻視。しかもキラキラネームふうに♡付きひらがなで「りんね♡」の名入り付箋。
また246ページ2行目の御楽園→御薬園。小石川の話なので後楽園の誤字かと思ったら。
『本の雑誌風雲録…[全文を見る]
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『チベット潜行十年』 (中公文庫)木村 肥佐生
中学か高校の頃に図書館のハードカバーで読んだものを文庫版で。あの頃
より脳内に参照項目が増えたせいか、同じものを読んでいても印象が異な
る。あの頃は文中の木村さんと5歳くらいしか違わないのに、はたちを超えて
いるというだけで「大人」であり別の世界の人のように感じていた。今は「こん
な美男で(チベットに行く前、紅顔の美少年の写真や青年時代の写真があ
る)はたちそこそこでこんなに頭が良くて情が厚かったら男女ともにモテて当
然だな!」と思った。また、日本人が捉えるチベット語のカタカナ表記は、今
もさほどかわらないように思う。
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『書き下ろし日本SFコレクション NOVA+:屍者たちの帝国』
(河出文庫 お 20-12 書き下ろし日本SFコレクション)
前半はラーメンでいうと全部盛り、みたいな作品が続く。特にあれもこれも
と盛り込んでのパスティーシュには二次創作好きとして大満足。しかし2/3
を過ぎてオオトリの宮部みゆきの手前の作品は切なかった。実在の子ど
もの空想遊びから取られた作品は、モデルの子どもを社会的に屍者化す
ることが可能だ、ということが、『クマのプーさんと魔法の森』を初読したと
きの物悲しさとともに感じられてならない。そしてその次の宮部みゆき作品
中の屍者の元ネタが(あるとするなら)わからなかったのは残念。
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『子は親を救うために「心の病」になる 』(ちくま文庫)高橋和巳
元被虐待児の自分がなぜ周り、親、社会となかなかうまくいかなかったか
がクリアになる。性格の中心にある怒りについては、「辛い生き方を背負っ
ているとその怒りの部分だけが強くなって、他の穏やかな感情が相対的に
抑制されてしまう」で腑に落ちた。自分への理解が進んで前を向ける点で
は、『毒親』本よりこの著者の本がわたしには向いている。エピローグで読
む自分への理解について「親をもてなかった人々にも心の解決があった。
(略)悩みを解決するということではなく、自分の存在を確認するということ
であった」まですべてが繋がっていく一冊。
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『消えたい: 虐待された人の生き方から知る心の幸せ』高橋和巳
衝撃的だった。自分が被虐待児だと気付いてからサバイブしてきた方法が
間違っていなかったとわかったのと同時に、虐待されなかった人たちと自分
がどう違うのかわからなかった部分がよくわかる本。自分がサバイブできた
のは、少なくとも食事に関しては栄養士というプライドからか母が力を入れ
ていたせいもあるのだろうと感じた。また、多数の臨床例の被虐の悪しき影
響から抜け出た「もう一人の自分」に強い感謝を感じ、カウンセリングにまで
たどり着けずに「消えた」であろう被虐待児、いまだ不調の理由を知らず苦
しむ被虐待児への哀しみを感じた。
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泡坂妻夫『11枚のとらんぷ』
あれ? なんでわたしこれ読んでないの? って気がついたので読んだ。
わーなんでわたしこれ読んでなかったの!! って今なっている。
や、ほんとにおもしろい。
ミステリとしておもしろいしミステリ好きとしておもしろいし書き手が本当に知り抜いてかつ愛してやまないものについて書いたものを読む喜びもあるしなんかもう何冊もの書物を同時に読んでいるみたいなのにいらないことはなんにも書いてない! とかそんな感じ。
「タキシードを着た奇術師が桂子の傍にいた。彼は空中から赤いバラの花を取り出して、桂子に渡した。彼女はそのバラを飲み込んで、目の中からだしてみせた」
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図書館で借りた本ですが「買おうかな」と思うほど、ワタシのような虚弱ダメ人間が働き生きていくための心得がつめこまれています。出会えて良かった!
隣のはAmazonで買った漫画ですが、ひたすら笑えます。教習所の話ってみーんな面白い話持ってるよね。
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塚谷裕一「スキマの植物図鑑」
塚谷裕一「スキマの植物の世界」
病院の待ち時間対策に、本屋へ冷やかしに行ったら、誤って買ってしまった本。
最初に続刊の~世界を買い、のちに1冊目があることを知ったので、あとからそちらも購入。
そこら辺のコンクリとかの隙間に生える植物を、
フルカラーで写真も多く紹介していて、解説文もあまり長くないので、気楽に読めました。
仲野さん、雑草系はまだまだ名前の分からないものが多いのよね。
家の前のコンクリの隙間にも、オニタビラコやナガミヒナゲシとか生えてくるんだけど、
スミレの種とか蒔いたら、咲いてくれないかしら。
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何十度目かのエラリイ・クイーンブーム中。
中後期のねくらエラリイ大好きなんですが今回は国名シリーズを発表順にがしがし読んでる。
やああおもしろいいい。
それにつけてもTVシリーズのエラリイはエラリイじゃねーよ!
「鼻の上には、彼のようなスポーツマン・タイプの男とは不調和な感じを与える縁なしのモノクルが載っていて、その上の眉も、面長のデリケートな線も、明るい色の目も、すべてがみな、行動型よりは思索型の青年であるのを示していた」(ローマ帽子)
ネタバレじゃないけどちょっと感想書くからオランダ靴を読んでない人はスタコメ見ちゃだめ。
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『革命の季節』重信房子
いろいろと腹立たしい本だった。椅子椅子団に絡めて、アラブの対西欧側の視点がわかるかと読んでみたのだが、まずタイトルに首を捻る。
「政治の季節」からのパラフレーズなのだろうが、今もシーズンレスに、しかも著者が活動していた頃より苛酷な状況にあるパレスチナ人を思えば、こんなタイトルはつけられないのでは、と思う。
また、一般人を巻き込んで死なせたテロ、人質を盾にしての金銭を要求するテロに、どこかでおかしいと思っていたのかもしれないが関与しておいて、「あの頃を懐かしむ」ていの「革命の季節」というタイトルをつけるセ…[全文を見る]
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飯間浩明『辞書を編む』光文社新書
三浦しをん『舟を編む』を読んだり見たりした方にはぜひ。まだの方はぜひセットで!「語釈があまりにおもしろすぎるのではないか」問題などに、クスッと笑いながらも、校閲の仕事柄、言葉への真摯な態度に打たれた。230頁の小型辞典の特色は、辞書選びの参考にもなる。
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ローラン・ビネ 「HHhH (プラハ、1942年)」
鈴木健 「なめらかな社会とその敵」
三村 太郎 「天文学の誕生 ― イスラーム文化の役割」
キリル・ボンフィリオリ 「チャーリー・モルデカイ 1 英国紳士の名画大作戦」
キリル・ボンフィリオリ 「チャーリー・モルデカイ 2 閣下のスパイ教育」
キリル・ボンフィリオリ 「チャーリー・モルデカイ 3 ジャージー島の悪魔」
キリル・ボンフィリオリ 「チャーリー・モルデカイ 4 髭殺人事件」
ジョルジュ・ベンスサン 「ショアーの歴史:ユダヤ民族排斥の計画と実行」
ギッタ・セレニー 「人間の暗闇 ― ナチ絶滅収容所長との対話」
ラウル・ヒルバーグ 「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」(上・下)
ぜんぶあたり。
浮き沈み激しめ。
チャーリー・モルデカイさいこう。
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