若竹七海『殺人鬼がもう一人』
ISBN:4334912613 Ads by Amazon.co.jp 
改竄やねつ造が常態化した警察で、もはや正義だとか公正だとかそのようなものとは無関係な日々を送る主人公がせっせと小金を貯め込む。ただ、主人公の働きにより、事実は明らかになっていくから、そこだけは救い。主人公が「あなたが何をしているか、知っている」と言う度に犯人達は顔色を変えたり、その事実と引き換えの何かを明け渡したり、それぞれに反応を見せる。事実に重みがあるという点だけが救いといえば救い。でも本を閉じたとき「あれ?」となって、もう一回最初から読み直してしまった。二回読んで、やっぱり「あれ?」というのは解消されなかった。現実なみの気持ち悪さ。
 
ISBN:4062751208 Ads by Amazon.co.jp 
これおもしろかったよ!
 
サンキュータツオ『ヘンな論文』。
 
東山彰良『夜汐』。
 
すこしでも sudofox さんにちゃんとした言葉遣いで話しかけたくて読みました。「そうねそうね、世界は複数の、たくさんの言語でできているね」「うむ。勉強は楽しいな」と思いました。勢いがつきました。
 
お正月の帰省時に古書店で購入したもの。不思議な本だった。1頁あたりの冗談が多すぎて慣れるのに時間がかかりました。単価が安く、構造がくどい冗談が矢継ぎ早にくりだされる。そんな、心中が極端におしゃべりな筆者が学会で海外に行ったときの「……いえない!!」という苦しみ描写と、回転運動に関するエッセイ、りんごジュースに難癖をつける色彩に関するエッセイなどが印象に残りました。
 
なんとー! 4 月 6 日からヽ(・∀・)ノ━(∀・ノ)━(・ノ )━ヽ( )ノ━( ヽ・)━(ヽ・∀)━ヽ(・∀・)ノ〜!
 
複数の言葉が行き交う場所で、それぞれの言語体系同士がやわらかく絡み合う、衝突する、確かめあう。そういうことを繰り返して、日々新たに織り上げられていく言葉の往還が描かれる。判断や評価から自由になれて、とても楽しい読書体験でした。
 
コーヒーが香る、楽しいミステリでした。「きっちりとすべての i に点が打たれ、すべての t に横棒の入っている」ラストにたどりついたとき、語り手がいる場所をおそろしいとも思うし、わかるよとも思う。
 
11月以降読んでた本
 
今日は腰痛に負けて、仕事をぶっちぎってこうの史代『かっぱのねね子』を読みました。かっぱのねね子が取ってはいけないという注意書きを無視してよいこ草を取ったため、河で暮らせなくなり、いずみちゃんちでやっかいになった短い期間を描いたハートウォーミングなお話から始まり、うっかりメジロを拾って家に持ち帰るという犯罪に手を染めてしまった架空の漫画家の物語など、愉快なお話満載です。「どう? この髪型 べん毛に似てるでしょ」という台詞が心に残りました。おすすめです!
 
レ・ロマネスク TOBI の『ひどい目』を読みました。
 
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