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連続はてな小説のことを語る

一徳は撃たれた額を中指でおさえていた。うっかり当てて止血したのが自分の中指だった。それでポーズが闇属性の人になってしまっているのが無念だった。しかしここから指を離すと死んでしまうのだ。もう片方の手には「タウンワーク」。二郎へのプレゼントだ。

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涙はオリーブオイルまみれの床をころころところがり、穴に落ちた。
そして、

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それで二人の二郎(旧)は目と目を合わせて、「じゃ、どうぞ」とげるみちに言った。
「二郎なんでしょ。ボク、じゃあ、何になろうかなあ」
と二郎(旧)。
二郎(旧)は前向きな性格だった。

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今やイカ大王はイカ大王成分 60% だった。代わりに

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作者が「猫ちゃん猫ちゃん」とやっている隙を狙って五郎丸は二郎の手をとり走りだした。
「よいしょ」とお休みを決め込んでいた女は驚いて転倒し、激しく背中を打った。
猫が再び金切り声をあげた。

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霧、女、なめこ汁、ラグビーボール、「罠だ」という男。
眼球が左右に細かく揺れた後、二郎の首筋からかちっという音がした。
「遅かったか」
五郎丸は舌打ちせずにいられなかった。

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航空公園には伝説があった。ここで軍用気球の研究をしていたとき、大勢の人間が海を見たというのだ。
「それ、何の話?」と二郎は目を輝かせた。
ティモシーは言った。
「すまん、忘れてくれ」

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急速冷凍されたイカ大王はフレッシュなまま眠っていた。声の主はゆっくりと近づいて手袋をとり、冷凍イカ大王に触れた。かっちかちだった。瞬時に指先が冷えた。痛い。その人物は眉間にしわを寄せ、携帯電話を震える指で捜査し、一度のコールで繋がった相手に向かって言った。
「でっかい冷凍イカ落ちてるけど、どうする? お好み焼きに入れる?」

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車のドアを開けられると躊躇なく乗ってしまう、それが三郎だった。またやってしまった……と思いながら三郎は何くわぬ顔でスマホを操り「島メシなう」と全世界に向けてつぶやいた。

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一方、二郎はげるみちから効果的なオリーブオイルの飲み方を教わっていた。
効果的?
それはさておき

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二郎は「そういえば水木しげる先生もオリーブオイルを召し上がっていたな」と、急に寂しくなった。

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だが自信がなかった、もう一回昏倒したらあれだからあれにされてしまうのではないか。三郎は首をふって堪えようとした。ぐいっと振ったとき、「あ、おれに振れる首はなかった」と気がついた。くしゅっという嫌な音がした。

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巨大カニカマえびせんを食べてみた。おいしかった。みんな無言になった。もぐもぐしながら三郎は泣いた。彼がはらはらと泣くのを見るとみんなも悲しくなった。それで誰ともなく、じゃ、一杯やりに行きますかということになった。

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三人の視線が交錯するところに磁場が生じた。伊勢海老は震えた。松葉蟹は泣いた。三郎は謝罪した。
しかし、

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三郎は大王具足虫を画像検索したのち、後悔した。
そして、

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「ごめんなんしてなあ」と松葉蟹は言った。

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美しく旋回する赤から液体が四方に飛び散っていた。
涙だ。
そういうことにしておいてください、と越前蟹は思った。

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「…………っ」
越前蟹の声が聞こえた気がして、三郎は、「えっ、なに?」と声に出して聞き返してしまった。その事態について検証する間もなく、後ろからたくましい腕が伸びてきて蟹の脚を折ろうとした。鍋に湯がたぎっていた。
「やめてくれ!」
三郎は叫ばずにいられなかった。

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「三郎、目を覚ませ!」
声の主はふしくれだった指で握りしめた一升瓶を、三郎の前にぬっと突き出した。ラベルにはかろうじて読める字で「純米 雪苺娘」とあった。
おでん(ちくわぶ入り)に合う。