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ピンクのエプロン by usaurara

14. 燃え立つ

今日は躑躅(つつじ)を見に出かけたのに、今年は花付きが悪くてちょっと残念でした。(この写真は去年のもの)

さて、店長の娘は店長の娘なので勿体ぶったことが嫌いです。活発です。毛深さと情の篤さを引き継いでいます。きっと赤がよく似合う。

小説と違って挿絵やコミックを描くとなるとキャラクターに服を着せなきゃならない。時代設定、性格、社会的地位等を考えあわせて読者に「ありそう」と感じてもらわないといけない。なかなかめんどくさいです。(わたしはファッション好きなので苦にはなりませんが)

私は…[全文を見る]

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13. HAPPY BIRTHDAY!

あかりはずいぶん前に落とされている。壁づたいに反射してくるオレンジいろの光がほのかにのど骨や顎の輪郭を描く。ボタンを手早く3つ外して少し手をとめる・・・。

・・・といったかんじで、今日掲載ぶん(https://i.crunchers.jp/data/content/393/12562)のワンシーンを描いてみた。

コラボ発足時「新しいことを考えすぎないで実践してみよう、性表現についてもお互いにこれまでより一歩踏み込もう」と約束したものの、連載場所はいわゆるオタク向けではなく中高生が混じる一般的なSNS。小説と違い伝達性の高い「絵…[全文を見る]

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12. 花の散る音

小さいころから聴こえぬ耳をひとつ持っている。面倒で、そんなお飾りはないほうがマシとさえ思ったものだ。

が、聴こえすぎる耳というのもきっとつらい。拾いたくないノイズを拾う日が続けば、そのひとは侵入を防ぐために心に壁を積み始めるだろう。「うじうじくん」と読者からネーミングされる彼=黒髪君は、他者との接触に少しの困難が生じる運命をはじめから負っている。

他者から「ぼんやり」にも見えるその佇まいは、彼だけのものではなく彼ら共通のものではなかろうか。
それは、何も起こらぬ日などありはしないのに「今日もいい一日だった」とひとが日々を送るのと同じ安穏さで彼らが日々を送るための「手立て」なのではなかろうか。

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11. 問題の在り処(ありか)

パソコン用お絵かきソフトを少し使えるようになってくると、そのなめらかな描線や特殊効果で印象を強めた絵が空疎にみえて仕方なくなった。簡素でいい。自分の線をもっと大事にした絵を描かなければ。そう思ったところに持ち上がったのがこのコラボ話である。(自分が口説いたんだけどねw)

二つ返事だった。
「えっ・・・いいんですか、そんな丸呑みで!」
「ええいいんです。わたしは臆病すぎるからそれくらいでちょうどいいんです」

「絵に造詣の深いこのひとがわたしのレベルに満足してくれているのか」…[全文を見る]

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10. うねる身体

子どもの日なので鯉のぼりの話を。

大都会の海辺でそれが浅瀬なら、小さな屋根が押し合いへし合いする街がそこに寄り添っている。一目で違法建築とわかるもの。バラックみたいな物干し台がのっかったもの。こんな街なら猫には天国だね!というわけで縞と黒の舞台はここになった。(「縞と黒」は「茶髪君が動いている絵が描きたいの!」という一心で気まぐれ更新しているコマ漫画です)

最近美しい鯉にお目にかからない。昔のしっかり重い鯉の染めは、無秩序な明暗がありやさしい質感が感じられた。そしてその大きさと…[全文を見る]

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9. 粘着系

文系頭脳なのに自転車乗りで下半身むっちりな茶髪くんと違い、黒髪君は細身です。歩く姿はこんなんです。

クリスマスのお話を描くというので茶髪君にミクコスを黒髪君にトナカイコスをさせたら「なんだか誰かに似ている・・・!」というらくがき。温度の低い粘着系なところが共通するかもね!(だってあれ、「もう鬼太郎のことはほっといてあげて!」って思いますよねw)

気になることがあるとただ歩くだけでも難しく右手と右足が一緒に出ちゃうイメージの愛さんが無事荷物を持って文フリ会場にたどりつけるのか・・・今から心配だ。

文学フリマはいよいよ明日!愛さんは「唐草銀河」で出展しています。

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8. 儀式

焚火も、その煙も、水と同様不定形でとらえどころがなく好きだ。でもそれらを「命」のイメージとして芯から受容できたのは兄を送ったときだった。風のないあの日、煙はまっすぐに昇っていった。

このひと(通称ラスボス)は、秋風が吹き月がりんと光り出す頃、ビルの屋上に七輪を据えサンマを焼く。
ということに決めた。

田舎出身の友人から「月見ってのは道端に大勢でご馳走を並べてやる宴会だ」と聞いて衝撃をうけたのも、原発の海への影響が今よりずっと騒がれていたのも手伝っただろう。二本目のコミックの表紙には、店長とラスボスそして「月」と「釣竿」を配置した。

彼の破天荒にもみえるふるまいに見え隠れする憂愁を、もしかしたら茶髪君だけは共にしたんじゃなかろうかと想像したりもする。

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7. 机上のばなな

最近はみかんにも「ふふん」って顔をして見下されるので、我が家は年中ばなな。だからこれは、机の端にあったばななが画仙紙の重石(おもし)とされているだけの画像である。と、思ってください。てか、事実ですから。
いや、ばななのようにみえて実はクローンかもしれないな。机上のクローン。まあしかしそれらによって貧困問題の解決をみる頃には、自分はここにいないだろう・・・。そう思って残り少ない折り返しの人生をひとくちひとくちかみ締めて過ごしていたりするとムダに顎がダルいという結末がわかりきっているか…[全文を見る]

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6. 流す、流される

海にしろ川にしろ水と人との関係は生死のイメージと直結する。水は怖くて、だからこそその非日常性にひとは惹かれる。

文明が発達したといっても船とともに沈んだ亡骸を二週間たっても救い出せない。
イカ釣り漁船で照らすという。地引網で潮から守るという。なんと我々は無力なことだろう。

この花びらは桜だけれど、コミックではアーモンドとして使った。種として近いので花はとても似ている。ただし実(み)はずいぶんと違う。最近、殻つきのアーモンドをおつまみとして見かけるようになったからどんな形状かご存じの方も多いと思う。涙の雫のような。

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5. 海を臨む街

固有名詞を拒絶されて断念したものの、今の日本の風景としてリアルにせまってくる舞台設定は絶対に必要だ・・・。首都圏かそれに隣接する海辺の街をグーグルであちこち見て回る。散在する工場や倉庫はそっけなく、それらをつなぐ道幅はやおら大きく、人の姿はすくなくとても小さく見える街。「ひと」を基準に作られていないのだ。

そんな中に言い訳のように美しく造成された公園があり、春には花を咲かせる。

この話のイメージソースのなかに、「海」と「花」(アーモンド)があり、今度の文フリでも並べられる本の表裏はそんな風景を写し取ったものだ。公園のベンチではおやじ(店長)が寝そべっていたりする。文フリに行かれる方はぜひ「唐草銀河」で手に取ってみてください。合言葉は「愛ちゃん」だよ!テヘッ

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4. 転がりはじめる

大まかな話の流れだけをお聞きしておいてそこから「絵コンテ方式」で私がたくさん落書きをしていくのでそれらの中で使えそうなものを選んで愛さんが物語に紡いでゆく。つまり私は思い切り無節操に繋がりをあえて考えずにぽんぽんとコンテを置いていくので、愛さんがそれを眺め、拾えるものは拾いながら話を作る。これはあまり「使おう」と思わずに眺めてもらえばいいです。そういう他人の思考のカケラを見て、それから考える作業に入るというそのことが目的なので。

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3. こわばる理由

少女の膝にあるのは帽子とおなじ真っ白の籐製バスケット。蓋には赤い実の飾りがある。ほの暗いのは車中だからで、車窓のプラットホームは逆光ではじけてよく見えない。記憶の中の自分を描くあいだ、被写体となってこわばるからだを思い出していた。

2000年代の幼女が父親のカメラのまえでこんな表情をするとは思わない。(生まれた時からムービー攻めに遭うこどもたちが!)こんな表情を選んだのは作中の二人 ――店長と娘―― の間に「こわばる理由」があるのを暗示したかったからだ。結局は使わなかったけれど。

カメラ…[全文を見る]

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2. 官能にとどくまで

感応するしくみが知りたくて描いているような気がしています。「官能」にとどくまでの一手一手がどこにどんなふうに存在するのか。真っ白な画面のなかからわずかな隆起があらわれるのを待つ時間も、それを掘り当てる時間も楽しくてしかたありません。

大事な場面であれば、描画そのものに出る官能性はもちろんのこと、題材とそのあらわしかたをいかにするかで思い悩みます。物語を書く人が構造を考えるように、大切な場面というのはその一コマにいかにその物語のスピリットを落とし込めるか、最適な構図はどういう…[全文を見る]

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1. よろずや

「ピンクのエプロンが衝撃だった」のらしい、著者の後日談によれば。たしかに2014年の今、そんなコンビニが近所にあれば驚く。でもこのコラボ話が転がり始めたとき、わたしの実感では「ちょっと昔ということならありえなくもないな」だった。世の中に大手チェーンのコンビニが溢れる以前は「コンビニ未満」がたくさんあったのだ。特に震災で古い商店を失った神戸は、それまでの業種を半分引き継ぎながら半分は小さなスーパーマーケットといったふうな、何と呼べばいいかわからない店がその数年前まではぽつぽつと存在し…[全文を見る]

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今日、明日とクランチマガジンで連載したこのコラボについてのエッセイ30話をこちらに貼っていきます。連投ご容赦ください。

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クランチマガジンの著者紹介コーナーにコラボ相手として三行紹介文を書きました。ほんとうのことしかかいてないよ!
https://i.crunchers.jp/

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笑顔でよろしくされたしwww
なんかあったんでしょーねー、ていうのは容易に想像できるのですが。
書けそうなら書きますが、
マフラーネタが難産なのできもちに余裕がありません><(泣き言)

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しかしあの弟子だから。そこんとこまでお見通しで、困るようなものを贈るという経緯がぜひ知りたいです!よろしく^^ コッチ先に描いてもいいのよ~ん♪

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それ、ずっと謎だったんですがw
ていうか弟子しか思いつかないんだけど、どういう経緯なの? てw
弟子からのプレゼントって名目だと黒髪君はなにがあろうと断れないだろうなあ、て。

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思うんだけどさあ、熊 デカくね?w
男二人の狭い場所に誰が持ち込んだのだろう・・・