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   白椿

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かぐや姫のことを語る

かぐや姫 30  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

皇子は、おじいさんの歌を聞き、歌を返しました。

   我が袂今日かわければわびしさの
   千種の数もわすられぬべし

二人が話をしていると、金工が六人、庭へやってきました。
そして、一人が、文ばさみに文をはさんで訴えました。

「内匠寮(たくみづかさ)の金工、綾部の内麻呂が申し上げます。玉の木の枝を作るために、五穀を断ち、毎日神仏に祈りながら、千日あまり玉の枝の制作をしました。でも、くらもちの皇子から、まだ玉の枝の謝礼をもらっていません。ちゃんと謝礼をいただき、貧しい弟子にやりたいのです」と。

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かぐや姫 29  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

少しでも早く帰って、かぐや姫にこの枝をみてほしいと思いました。
船にのると、追い風が吹き、四百余日で帰ってくることができました。仏さまが守ってくれたのでしょう。

昨日、難波から都へ帰りました。
海の水でぬれた衣を着替えもしないで、こちらに直接きたのです。
おじいさんは、皇子の話を聞き、大変な思いをして、玉の枝をとってきたのだなと思いました。

皇子の話を聞き、おじいさんが詠んだ歌。
 
   くれたけのよよのたけとり野山にも
   さやはわびしきふしをのみ見し 

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おはようのことを語る

おはようございます。
空は、薄い白い雲が三分の一。
晴。

六時の気温、マイナス8度。 現在、マイナス6度。
信州南部、冷えました。
寒い・・・。
一月になったら、どうなるのか?

今日の最高気温は、4度とか。
肌寒い一日になりそうだ。
少しでも暖かくなりますように。

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かぐや姫 28  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

山をみると、登る手段がないほどけわしい山でした。
山の側面を登っていくと、この世の物とは思えないほど美しい花の木が、何本も立っていました。
そして、山からは、金・銀・るり色の水が、さらさらと流れています。

その川には、いろいろな色の玉で作った橋がかかっていました。
橋の近くには、光輝く木が数えきれないほど立っています。
ここへ持ってきた木の枝は、その中ではあまり美しいと思えないものでしたが、かぐや姫が希望した通りの物でないとだめだと思い、この木の枝を折ってきました。

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「白椿」・・・今年は、「白椿」の写真をたくさんとった。

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かぐや姫 27  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

その山は、非常に高く美しい山でした。
この山こそ、探している蓬莱山ではないかと思ったが、なぜか恐ろしく感じました。
二・三日は、山のまわりを船でまわり、様子をうかがっていました。

すると・・・。
美しい天女がでてきて、銀の椀で水をくんでいました。
あわてて船からおりて、「この山の名前は」と聞くと、「蓬莱山です」といいました。
これを聞いた時のうれしさ。こんなにうれしかったことはありません。
「あなたの名前は」と聞くと、「私の名は、うかんるり」と答え、すっと消えてしまいました。

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かぐや姫 26  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 

波の荒い日が続き、船が沈みそうになったり、知らぬ国に吹き寄せられ、鬼のような怪物に殺されそうになったり。
ある時には、方向がわからなくなり、遭難しそうになったことも。

食料がなくなってしまい、上陸した島で、草の根を食べたこともありました。
おそろしい妖怪に食べられそうになったことも。
貝を食べ、命をつないだこともあります。
道中、何度か病気になりました。

出航してから五百日目の朝八時頃。
海のむこうに、かすかに山が見えました。
船を島に近づけ、山をみました。

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おはようのことを語る

おはようございます。
空は、いろいろな形の白や灰色の雲が三分の二。
晴。
庭には、うっすらと雪が。
いつ降ったのだろう。

六時の気温、マイナス2度。 現在、マイナス1度。
肌寒い信州の朝。

今日の最高気温は、2度とか。
肌寒い一日になりそうだ。
少しでも暖かな一日でありますように。

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かぐや姫 25 くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

おじいさんは、すっかりその気になり、姫の寝室の中をかたつけました。

皇子は、「苦労して玉の枝を探したことを、今さらいろいろいってもしかたがないが」といいながら、縁側にあがり座りました。
おじいさんが、皇子に聞きました。
「この木は、どんな所にはえていたのかね」と。
すると、皇子が話を始めました。

二年前の二月十日。
難波から船に乗り出発しました。
蓬莱山の方向がわからないので、心細かったけれど、風にまかせて航行しました。
航海を続けていれば、いつかきっと蓬莱山にたどりつくことができるだろうと思いました。

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   白椿

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かぐや姫 24  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

「くらもちの皇子は、姫が希望した蓬莱の玉の枝を持ってきたのですよ。姫、もう皇子の申し出をことわることはできません。自宅へも寄らず、旅の姿のまま、姫の所へきたのです。皇子と結婚しなさい」
おじいさんがいいました。

姫は、おじいさんの話も聞かず、頬杖をついて物思いにふけっています。
「姫。これは、日本では見ることができない貴重な玉の枝だ。皇子の申し出をことわる理由は、何もない。皇子は、人柄もよさそうだし」

すると、姫が。
「私は、じいのいうことを、ことわることができなかったので、くらもちの皇子には、蓬莱の玉の枝を・・・と、いいました。蓬莱の玉の枝など、たやすく持ってくることはできないだろうと思ったのに、簡単に玉の枝を持ってきました。ほんとうにくやしい」と。

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「南天」・・・今年は、山に木の実が豊富なのか、庭の南天の実が減っていない。

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かぐや姫 23 くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

「くらもちの皇子が、旅から帰ってきました」
召使いが告げたので、おじいさんが皇子に会いました。
「苦労して、玉の枝を持ってきました。かぐや姫にみせてください」
おじいさんは、皇子が持ってきた玉の枝と手紙を持って、かぐや姫の部屋へ行きました。

   いたずらに身はなしつとも玉の枝を
   たおらでさらに帰らざらまし 

かぐや姫は、玉の枝を手にとってみました。
「本物かしら」
姫は、何度も玉の枝をみました。
皇子の歌も、なぜか心にひびきません。

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かぐや姫 22  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

おおぜいの人が、難波の浦へ、皇子を迎えにきました。
皇子は、旅に疲れたという様子で、ぐったり座っています。

皇子は、難波の浦での迎えがすむと、玉の枝を立派な箱に入れ、おおいをかぶせて、都へ運びました。
そして、召使いたちをつかい、「くらもちの皇子は、優曇華の花を持って、都へ行きました」と、うわさを流したのです。
かぐや姫は、くらもちの皇子のうわさを聞き、「くらもちの皇子には、負けてしまったか・・・」と悩みました。

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おはようございます。
空一面、いろいろな形の白い雲。
曇の予報だが、晴。

六時の気温、2度。 現在、2度。
昨朝マイナス5度だったので、暖かな信州の朝。
いつもこの位暖かだといいのに。

今日の最高気温は、7度とか。
暖かな一日でありますように。

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かぐや姫 21  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

所領の荘園十六ヶ所をはじめ、全財産を投じて、金工たちに玉の枝を作らせたのです。
金工たちは、かぐや姫が希望した通りに、根は銀・幹は金・実は白い玉の枝を、みごとに完成させました。

皇子は、計略をめぐらし、秘密の家から難波の浦へ、金工たちに作らせた玉の枝を運びました。
「くらもちの皇子は、船に乗って、ただいま帰ってきました」
朝廷には、そう報告しました。

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   白椿

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かぐや姫 20  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

「くらもちの皇子は、こんなふうに、みんなに見送られて出発しました」と、人々に信じさせたのです。
三日後。
皇子は人目につかないように、船で帰宅しました。

帰宅した皇子は、計画通りに、当時の一流の金工六人を集め、簡単に人が寄りつくことができないような家をつくり、金工たちをそこへ住まわせました。
秘密を守るため、垣根を三重にし、厳重な警戒をしたのです。
そして、皇子も金工たちと一緒に、その家に籠って、玉の枝の制作を見守りました。

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かぐや姫 19  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

くらもちの皇子は、はかりごとにたけた人でした。
「体の具合が悪いので、筑紫の温泉へ行き療養してきます」
そういって、朝廷から休暇をもらいました。
そして、かぐや姫には、「これから玉の枝をとりに行ってきます」と、使者に伝言させました。

皇子に仕えている人たちは、難波までみんなで見送りをしました。
しのびの旅ということで、皇子の従者は数人だけ。
皇子は、身近に仕える人だけを連れて行きました。
見送りの人たちは、皇子の見送りが終わると、京へ帰りました。